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今日かかってきたセールス電話のやりとりを、なんと形容すべきか。

私なりに、一番しっくり来る言葉はあるのだが……

「頓珍漢(とんちんかん)」なんて、若い人たちにはもう通用しない、死語なんだろうなぁ。



電話は、とある保険会社からだった。

若い男性の、爽やかではあるが、緊張した声からするに、

コールセンターの新人君かもしれない。


内容は、よくある、保険の見直しを勧めるものだった。

ちょうどそれを考えていたところだったので、とりあえず、資料を送ってもらうことにした。

聞かれるままに、自分の住所と名前を告げてから、ふと、気づいた。


私は母の家で同居しているが、母の名字(○山)の表札しか出ていないので、

たまに、「ジャレットさんのお宅は、こちらの住所でいいんですか?」

と、配送業者さんから、確認の電話をもらうことがある。

先日も問い合わせがあったばかりだったので、今回、念のために、

「住所の最後に、「○山方」と、つけ加えてください」と頼んだ。


新人君は、

「は?○山カタト様…ですか?ご住所ではなく、『お名前様』ですね?」

「いえ、名前ではなくて、「方」です。うちは、間借りしていますので……

(間借りが、彼には、曲がり、あるいは、マーガリンに聞こえたかもしれない)

あの、ナニナニ方って、言いますよね?」

「え……?」

「あ、それじゃ、いいです。無くても多分、届きますから」

「いえ、大丈夫です!○山カタト様の、『漢字様』を、承れますか?!」


相手も、テンパったのだろうけど、爆笑をこらえるのが、あんなに辛いと思わなかった。

とにかく、「カタトのことはなかったことに」と言って、電話を切り、

気兼ねなく笑ったあとで、心配になってきた。

部外の身だけど、年長者として、もっと丁寧に教えるべきだったのかしら。

でも、今は昔と違って、間借りしている人も少なくなってるだろうから、そこまでする必要、

なかったわよね……。

声しか聞いていないが、好感度の高い青年だっただけに、惜しい出来事だった。



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「お名前様」(時々、ご住所様も!)には、最近、すっかり慣れてしまったが、

初めて投げかけられた「お名前様?」は、今も忘れられない。

その日、デパートの売り場で、素敵なスカーフを見つけたにもかかわらず、

手持ちのお金が足りなかった。

(私はカード嫌いなので、その時もカードを持っていなかった)


そこで、内金を払って、取り置きをお願いすることにした。


年配の女性販売員が了承し、取り出した伝票に何やら書き込みながら、

突然、「お名前さまっ?!」っと、こちらを見もせず、吐き捨てるように叫んだので、

ぎっくぅ、としてしまった。


まさか、敬称に、「お名前」+「様」というバリエーションがあるとは思いもしなかったので、

「お前さまっ!」


と聞こえたからだ。

まるで、奥さんに叱りつけられた恐妻家の侍みたいに(例えば、「必殺」シリーズの中村主水)、

ビビってとっさに返事ができないでいると、今度は、さもめんどくさそうに顔を上げて、

「オナマエサマ、頂戴できます~?」


これでやっと理解できたが、同時に、腹が立ってきた。

(なによ、なんでも「様」をつけりゃ、敬語になるってもんじゃないわよ!)


「それでは、内金のほう、一万円お預かりしま~す」


差し出されたトレーに一万円札を載せながら、心中で毒づく私。

(あら、「一万円様」じゃないの?

ていうか、「諭吉様」だわ。

様をつけるのに、こんなにふさわしい方は、なかなかいないもの。そうざましょ?)



これを、声に出して言えてたらな~。


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by mofu903 | 2013-03-30 09:17