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ナクテナナクセ

「素敵な癖」や「自慢の癖」と言うのはあまり聞いたことがない。

ことさら「悪癖」と言う言葉を使わなくても、おおっぴらにできないものが多い。
そういえば、癖という文字、やまいだれがついている。
好ましくないふるまいだが、ついつい無意識にしてしまう、
あるいは、わかっちゃいるけどやめられない、
自分では全く気付いていないが、他人の眼には顕著……それが癖というもの。

などともっともらしく定義づけてから、告白タイム~

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私にも、どうしてもやめられない癖がいくつかあるが、そのうちのひとつでひどい目に遭った。
それは、椅子の上で正座するというものなのです。
机の前に向かう時間が長くなってくると、いつのまにかこの和洋折衷のスタイルになっている。


 さっき、この「椅子上正座」で本を読んでいたら、机の端っこに置いたケータイが鳴ったので、
手を伸ばして取ろうとした瞬間、キャスター付き回転椅子が後ろにぶっとんだ。
自然の流れとして、私はお茶席にも溶け込めるほどパーフェクトな正座のまま、
床にドゴンと着地。


……痛かった~、痛かったよ(泣)
 
全体重が乗った両脛と足の甲をしたたか打ちつけ、しばし声も出なかった。

 三十年も前のことだが、ヒースロー空港のロビーで、
わが国の熟年女性たちが「椅子上正座」状態で横一列に並んでいるのを目撃して
驚き呆れたことがあったが、
「ひとさまのことを呆れている場合ではなかった」と、
打ち身にエアサロンパスを大量に吹きつけながら反省したのだった。

で、二度とこの失敗を繰り返さないために長年の癖を直す気になったかというと……
何のためらいもなく、
「キャスターのない椅子と交換する」という楽なほうの道を選んでいました。



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寒くなってきたので、テディにセーターを着せました(^^)
みなさまも風邪など召しませんようご自愛くださいね。