鳥たちの臨終

 
軽くて重い――。
そんな矛盾した羽音を、交互にたてて、二羽のカラスがゆうゆうと頭上を過ぎていく。

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舞い降りては飛び立って、旋回をくりかえすハトの一団。

 広場の街路樹をねぐらにして、ジュクジュク騒いでいるムクドリの群れ。
これなどは、木一本につき、百羽はチェック・インしているかと
思われるほどの、にぎわいだ。

 山野だけではなく、都会にもおびただしい数の鳥がいて、
人間と共存している。

 そこで疑問に思うのは、鳥たちはどこで死ぬのかしら、ということ。
厳しい寒さのなか、庭の餌台に群がる小鳥たちをみるたびに、余計そう思う。

 中学生のころ、校外活動ででかけた自然公園の茂みの奥で、
カラスの死骸を見つけたことがある。
それ以来、私は一度も野鳥の屍骸を見ていない(巣から落ちたヒナを別にすれば)。
台風の翌日も、街に雪が降り積もった朝も。
 
あれだけの数の、寿命もそう長くないはずの鳥たちが、
まったくといってもいいほど屍骸を残さないのは何故だろうか。

 人間が知らない、鳥たちの墓場がどこかにあるの?
それとも、鳥の屍骸を専門に処理している誰かがいるの? 

そう思うと、私はまた、不思議な世界の入り口に立ってしまう。
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by mofu903 | 2011-01-29 16:40 | 不思議