鳥たちの臨終

 
軽くて重い――。
そんな矛盾した羽音を、交互にたてて、二羽のカラスがゆうゆうと頭上を過ぎていく。

b0209810_16331638.jpg

 
舞い降りては飛び立って、旋回をくりかえすハトの一団。

 広場の街路樹をねぐらにして、ジュクジュク騒いでいるムクドリの群れ。
これなどは、木一本につき、百羽はチェック・インしているかと
思われるほどの、にぎわいだ。

 山野だけではなく、都会にもおびただしい数の鳥がいて、
人間と共存している。

 そこで疑問に思うのは、鳥たちはどこで死ぬのかしら、ということ。
厳しい寒さのなか、庭の餌台に群がる小鳥たちをみるたびに、余計そう思う。

 中学生のころ、校外活動ででかけた自然公園の茂みの奥で、
カラスの死骸を見つけたことがある。
それ以来、私は一度も野鳥の屍骸を見ていない(巣から落ちたヒナを別にすれば)。
台風の翌日も、街に雪が降り積もった朝も。
 
あれだけの数の、寿命もそう長くないはずの鳥たちが、
まったくといってもいいほど屍骸を残さないのは何故だろうか。

 人間が知らない、鳥たちの墓場がどこかにあるの?
それとも、鳥の屍骸を専門に処理している誰かがいるの? 

そう思うと、私はまた、不思議な世界の入り口に立ってしまう。
[PR]
by mofu903 | 2011-01-29 16:40 | 不思議 | Comments(12)
Commented by じゅんこ at 2011-01-30 12:52 x
自然の流れにで土に戻るかもしれないし、別の生き物のえさとなり、生きる力となるかもしれないですね。そういった静かなサイクルが、我々の目につかないところで自然に働いているんでしょうなぁ。
Commented by tubara-tubara at 2011-01-30 17:42
マンションのまえに、ぽとりと雀のなきがらがありました。
駐車場に、にゃんこが横たわっていました。
にゃんこはショールにくるみ
神父様にお墓を作って頂いて
教会に埋けました。

ことりのおはか。
それは
かぜのなかにあるのかもしれないです。


くうきのなかに
生きとし死せるものの
気が流れているよう。

肉のお洋服ははぎとられて
羽もなくなっても
ことりのこころは
幾千万とただよっているようで・・・・
Commented by mllegigi at 2011-01-31 00:00
ジャレットさん、こんばんは。
木のホテルに100羽のムクドリがチェックイン!
このすてきな描写ときたら!
そんな鳥たちがどこで最後を迎えているのか、
生物学的説明を超えた、
不思議な世界の入り口から、中をのぞいてみたいgigiより。
Commented by masupian at 2011-01-31 09:33
おはようございます  ♪

 無事、寒さ厳しいニューヨークより帰国しました^^!
 また、よろしくお願いします。
 しかし、時差ボケボケで・・・お昼間は、しっかり起きていなくては・・・

 なんちゃって考古学者にとっては、ちょっと興味津々なお題^^
 猫ちゃんは、死期が近づくと姿を消すらしいですよ。
 しかし、動物って本能なんでしょうね。自分の最期・・・
 ちょっと、悲しいですし果敢な過ぎます~
 
 しかし、私達の知らない別世界が存在してるのだとしたら
 ちょっとロマンかな?!
 興味半分、怖さ半分でしょうか・・・^^!
 あるとしたら、私もちょっとだけ覗いてみたいこの世界。

 姫より^^♪
 
  
Commented by ジャレット at 2011-01-31 16:23 x
じゅんこさん、こんにちは。

そうでした、
たしか、中学の生物の授業で、「食物連鎖」について学んだような気がします。

「鳥はどこで死ぬ?」で検索してみたら、
じゅんこさんのお説のとおりでした。
鳥類は見た目よりも骨格が華奢で、軽いために土に帰りやすいそうです。
それと、本能的に、弱ってくると目につかないところに身をひそめるから…とも。

伺ってみるものですね、すごく勉強になりました( ..)φ
日ごろ不足している科学的な知識が増えて、爽快な気分です(^^♪

コメントをありがとうございました!
Commented by ジャレット at 2011-01-31 16:52 x
つばきさん、こんにちは。

かぜのなかにある ことりのおはか。
羽がなくなっても、こころは、ただよっているのですね。

どうしてでしょう、鳥たちに代わってつばきさんにお礼をいいたくなりました。
鎮魂の言葉を、ありがとうございます。


『冬』

――鳥はどこで死ぬの
木枯らしの中で
少女の声を聞いたのは 誰

ひそかにいなくなるものたち
鳥と蝶とひとと 記憶

鳥は海に落ち
蝶は風にまぎれ
ひとは記憶に埋もれ
記憶はもといた場所に還り

木枯らしの中
問いかける声に出会う
――鳥はどこで死ぬの
それは 初めて聞く少女の声

Commented by ジャレット at 2011-01-31 17:27 x
gigiさん、こんにちは。

生物学的説明を超えた……本当にそうなんです。
私は欲張りなので、生物学的な説も、
アンビリーバボーな説も、とにかく知りたい派です。
でも、あたまがついていかなくて、
「どっちも理解できない」ということも(/_;)

不思議な世界の入口。
わくわくします。

昔話にはよく、「決して見てはならぬ」バージョンがありますよね。
そうやって、過剰な好奇心をいましめたのでしょうが、好奇心なくして、何が得られましょうや。
きっとgigiさんも、私同様、「ちょっとぐらいなら」と、おっしゃりながら、一歩、二歩……(笑)

コメントをありがとうございました^^

Commented by ジャレット at 2011-01-31 18:45 x
masupianさん、お疲れさまでした。
お忙しいところ、コメントのお気づかいまで…。
ありがとうございます。

ご親友のことは、陰ながらお祈りさせていただいていましたので、ご朗報を伺い、とてもうれしゅうございました。
みなさまのお心が通じたのでしょうね。
masupianさんも、さぞかしほっとなさったことでしょう。

考古学的な興味をおぼえてくださったのですね。
小鳥の死骸が残らないことも、
太古の恐竜の骨格が残っていることも、
どちらも不思議といえば不思議ですよね。

私も、猫が姿を消すというのは聞いたことがあります。動物にとって、弱っている体をさらすのは致命的らしく、そこで本能が働くとか(T_T)


不思議世界といっても、ヒッチコックの鳥では怖すぎますよねヽ(ill゚д゚)ノ

小鳥は、数羽連れだって、庭に遊びに来てくれるぐらいがちょうどいいです~♪







Commented by びすこってぃ at 2011-01-31 20:47 x
半年ほど前、私もふと疑問に思いあれこれ調べました。
他の動物の糧に・・などとありましたが
それにしても跡形がなさ過ぎると思いませんか?
これもまた、科学で証明できない、そして
それ以上詮索してはいけない、扉の向こうの物語なような気がしました。
「冬」はジャレット作ですか!?
とってもステキ。
Commented by ジャレット at 2011-01-31 22:04 x
こんばんは!
鳥類心理研究家・びすこってぃさんも、やはり調べたことがおありなんですね。
形跡がなさすぎる――まさに。
都市部では、土に落ちるとはかぎらないですし。
とたえば、申が始末しているとか。それはナイか。
世の中には、触れてはいけないようなことって、けっこうありそうですね(゚A゚;)

ウン十年むかし、(なんちゃって)詩人だったことがあります。
つい最近、当時の詩集を見つけたので、もう時効かと思いまして(笑)
おほめいただいてありがとうございました。
これでmy詩集ちゃんもうかばれることでしょう。

Commented by momo_lucky at 2011-02-01 14:13
ジャレットさん、こんにちは〜。

街の鳥達の描写のリアルさに思わず空を見上げてみました。

私も昼間あれほどぴゃーぴゃー鳴いてる鳥たちが夜になるとぴたりと静まり返るのが不思議で・・
何処で寝てるんだろう考えた事がありました(^^)
野鳥の死も頭では分かっていても不思議に思う気持ちは抑えられません〜。
ちょっと怖いけど覗いてみたいような、見ちゃいけないような・・・
そんな不思議な世界への入り口を考えてたら
外で鳴いてる元気な鳥の声が耳に入ってきました〜♪

お庭の餌台に遊びにやってくる鳥さんたち、
ちょんちょん動く姿はとても愛らしいでしょうね♪

詩も拝見させていただきました。
ひそかにいなくなる記憶、
これも自然の流れの一つなのですね。
こんな詩が描(書)けるなんて・・・
素敵な深い詩をありがとうございました。
Commented by ジャレット at 2011-02-01 22:44 x
momoちゃん、こんばんは。

眠っている小鳥たちを想像すると、なんだか可愛いです。
この季節は、お互い、ぎゅうっと体をくっつけあってるんでしょうね。あったかそう~。

不思議な世界は、メルヘンチックでもあり、シュールでもあり、ミステリアスでもあり。
脳内で遊んでいるぐらいがちょうどいいのかもしれません。
それとも、思い切って、アリスになられてみるのは?
その時は、私もご一緒させてください!

現在、庭にやって来る小鳥のアイドルは、めじろのご夫妻たち。
椿の蜜を吸いに来るんですが、地味な色の鳥が多い中で、草色のからだが目立っておしゃれ。
一羽一羽の区別もつかないのに、勝手に名前をつけちゃいました。
あちらでは、「わたし、ここに来るの、はじめてなんだけどー」とか思ってたりして(笑)

詩。
いや、もう、なんというか、痛いですね…(TдT)
若気の至りも、ここまで歳月が経つと、かえっていじらしいといいますか…(遠い目)。
お読みくださって、ありがとうございました^^
名前
URL
画像認証
削除用パスワード